暫く更新をさぼっていたため、購入後まだ紹介のできていない車両が多数ありますが、今回は直近で発売されたこちらの製品を紹介していきたいと思います。

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KATO 10-1702 E235系1000番台横須賀・総武快速線 基本セット(4両)
KATO 10-1703 E235系1000番台横須賀・総武快速線 増結セットA(4両)
KATO 10-1704 E235系1000番台横須賀・総武快速線 増結セットB(3両)

KATOより発売されたE235系1000番台です。我が家では11両基本編成のみの購入としました。

実車は2015年より山手線で運用を開始した0番台をベースに、駅間が長く高速走行を行う近郊路線に合わせた仕様に変更した同形式初の近郊タイプとなります。
老朽化したE217系の置換えを目的に2020年より横須賀線・総武快速線系統で運転を開始し、先述の2路線に加え直通先である成田線や外房線・内房線・鹿島線などの千葉県各線でE217系の運用と取り替わる形で運行範囲を拡大しています。
混雑の激しい横須賀線での運行を考慮して普通車がオールロングシートになったほか、グリーン車では全席にコンセントが設置されるなど、現代に合わせた仕様としつつ運行路線の実態に合わせた客室設備となっています。

模型としては実車のデビュー直後にTOMIXより初期車をプロトタイプとした製品が発売され、KATOからは昨年のカタログ発表で製品化が発表されこの度発売となりました。
KATO製品は1次マイナーチェンジ車がプロトタイプとなっているため、TOMIXとはプロトタイプが異なり、実車同様一部仕様が異なっています。

では製品を見ていきたいと思います。

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基本セットと増結Bセットは4両用の発泡スチロールケースとなっており、増結Aセットのみ8両用ウレタンのブックケースとなっています。
増結Aセットと付属編成セットのブックケースに基本セット・増結Bセットの車両を収納することでフル編成をブックケースに収納することが可能ですが、私のように基本編成のみの購入だと3両ほどブックケースに収納できない車両が発生します。

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付属品は基本セットのみに付属し、ブックケースのセット名変更用シール・軟質ドライバー(ライト消灯スイッチ操作用)・電連×2(1ランナー)・交換用前面行先表示2種(快速 JO 横須賀線-総武線・無地)・行先表示シールとなっています。

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行先表示の収録内容は
 快速 JO01 久里浜
 普通 JO03 横須賀
 普通 JO06 逗子
 快速 君津
 快速 上総一ノ宮
 普通 JO37 成田空港
 通勤快速 JO35 成田
の各行先とそれに合わせた列車番号に加え、優先席表示と月ごとに後部行先表示器に表示される花のイラストが1月の椿、5月の菖蒲、8月の向日葵、10月のススキの4種類収録されています。
各方面の行先が均等に収録されていますが、比較的本数の多い千葉行きの収録がなかったり東京駅を境に種別が変わるので一つの行先で横須賀線内・総武線内のいずれかしか再現できないなど意外と収録された行先で遊べる範囲は限られてしまいます。

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ヘッドライト・テールライトの点灯状態です。
ヘッドライトは白色、テールライトは赤色で明るく綺麗に点灯します。ヘッドライトにはLEDのつぶつぶも表現されていますがあまり目立ちません。
前面行先表示は横須賀線内走行時に表示する「普通 JO 横須賀線-総武線」が取付済み、前面窓ガラス左下にはF-08の編成番号が印刷済みです。

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プロトタイプが1次マイナーチェンジ車のF-08編成ということで付属編成と連結する1号車のクハE234には2段式の電連が装備されスカートも電連対応のものとなっていますが、通常連結しない11号車のクハE235は電連が省略され0番台と同様のスカートを装備した姿となっており、製品でも1号車は連結用カプラー(フックなし密連)、11号車はダミーカプラーとなっています。
なお、構造上11号車も連結用カプラーがポン付けできるので、ASSYパーツで前面カプラー・電連・電連対応スカートを用意することで簡単に11号車にも電連が付いていた初期車を再現することもできます。

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中間のカプラーはフックなしの伸縮式KATOカプラー密連形#2が標準装備となっています。

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ボディマウントカプラー装備ということで連結間隔は狭く実感的です。
号車番号や車椅子・ベビーカーマークなどは綺麗に印刷されているほか、トイレタンクなどの車端部機器はカプラーとの干渉を避けるためハリボテ表現となっているなどいつものKATOらしい仕上がりです。

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前面のJRマークや所属表記・エンド表記など細かい表記も綺麗に印刷されています。
帯色の発色も綺麗で良さげです。

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いつものKATOらしく車体の銀色は2色を使い分けてダルフィニッシュ表現がされています。
車外スピーカーはモールドで再現されていますが、ドアブタンはモールドではなく印刷による表現となっています。

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山手線用0番台と比較すると、0番台ではドアにラインカラーを印刷する都合上、印刷精度向上のためドア縁に印刷の歩溜まり防止用の造形がありましたが1000番台では通常の横帯となったためこの造形がなくなり、ドア周りを直すために普通車のボディに関しては0番台からの流用が一切ない完全新規金型となっているようです。
また、0番台では窓縁の銀色が車体色とは異なる点が再現されていましたが、1000番台ではこの表現は省略されています。

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側面行先表示は無表示状態の黒印刷となっています。
車番も綺麗に印刷されています。

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1000番台の特徴である蓄電池装備により床下にスペースが確保できず屋根上に設置された元空気溜タンクは明灰色の整形色で再現されています。

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0番台のモハE234と深くするとタンクの他にもアンテナの準備工事位置などに違いがあることがわかります。

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パンタグラフはE261系用のパーツの色違いよなっており、上昇時・下降時ともに見た目は良好です。摺り板パーツも安定してイチギメができるようになっています。
避雷器は碍子と一体成型となっています。

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普通車のクーラーは0番台と共通のものとなっており、造形は良好です。

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E233系までのグリーン車では平屋席側にドアボタンが設置されており車体中央の帯にかかることはありませんでしたが、E235系ではドアに向かって右側にドアボタンが付くようになったため帯にドアボタンがかかり、帯の一部が欠けているのもしっかり再現されています。

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E233系までのグリーン車はクーラー横にラジオアンテナが搭載されていましたが、E235系では設置されておらずスッキリした外観となっています。
グリーン車は完全新規金型ではなくE233系3000番台と基本的に共通となっていますが、アンテナのない屋根はしっかり再現されている他、E217系と比べるとクーラーの造形も進化しています。

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サハE235の床下には非常用梯子が用意されているのが、床下機器と一体で再現されています。残念ながら取り外して実際に非常時の再現をすることはできません。

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各種アンテナ類は別パーツとなっており、メーカー出荷時点で取付済みです。
千鳥配置の無線アンテナやアンテナ準備工事状態の台座はしっかり再現されています。
信号炎管は今年度増備車から省略されていますが、製品は2020年増備車がプロトタイプとなっているため当然ながらしっかり装備されています。

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0番台と比較するとアンテナの配置やアンテナ準備工事の状況などが大きく異なるのも並べてみると面白いです。

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山手線用0番台と比較しても前面のグラデーションやドットの大きさなどは大きな違いがなく、印刷レベルの高さが伺えます。

では各車両を見ていきます。
プロトタイプはJR東日本鎌倉車両センター(横クラ)所属のF-08編成です。

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1号車 クハE234-1008 基本セット
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2号車 モハE234-1308 増結セットA
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3号車 モハE235-1308 基本セット(動力車)
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4号車(グリーン車) サロE234-1008 基本セット
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5号車(グリーン車) サロE235-1008 増結セットA
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6号車 モハE234-1208 増結セットA
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7号車 モハE235-1208 増結セットA
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8号車(弱冷房車)サハE235-1008 増結セットB
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9号車 モハE234-1008 増結セットB
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10号車 モハE235-1008 増結セットB
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11号車 クハE235-1008 基本セット

0番台のグラデーション表現が圧倒的に良かったことから、1000番台に関してもKATOの発売を心待ちにしていましたが、ようやく発売となり非常に満足できるクオリティで大変満足しています。明日あたり貸しレに持っていって現在の東海道・横須賀線の仲間たちと走らせて来たいと思います。

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ということで今回は”現代の”横須賀線を走る仲間たちで締めたいと思います。

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